東京芸術大学音楽学部 器楽科チェロ1次試験
■東京芸術大学音楽学部器楽科チェロ1次試験
音楽を勉強している方であれば、東京芸術大学をご存知ない方はおそらくいないのではないでしょうか。
いわゆる音楽家の登竜門と言われ、日本ではトップレベルを誇る歴史のある名門校です。
私はチェロを5歳の時に始め、子供の頃から自然と東京芸大を目標に日々練習してきました。
最終的には浪人を経て東京芸大に合格したのですが、この何度かの受験経験で私が感じた芸大チェロ科入試で最も問われることを少しお伝えします。
チェロ科の場合、試験は3次試験まであります。1次試験の課題はスケールとバッハ無伴奏ソナタになります。
毎年課題となるスケール、ソナタの楽章は異なりますがこの1次試験で最も問われるもの、それは安定した基礎になります。
スケールではいかに正しい音程とスピードでスケールや和音を弾けるか、またバッハではいかに基本であるバッハの無伴奏を理解し、自分の演奏として弾きこなすことができるかが問われます。
第一次試験ではいわゆる表現力よりも、テクニックの基礎や安定性が非常に問われるのです。
この非常にハードルの高い1次試験をクリアしないと、いくら2次試験で課題となる協奏曲の準備をしていても、弾かせてはもらえないのです。
東京芸大入試1次試験で最も求められるもの、それはゆるぎのない基礎です。
基礎が安定していなければとうてい協奏曲を表現することはできないからです。私が数回に渡る東京芸大入試で痛感したもの、そして得たものはこの安定した基礎でした。
■東京芸術大学の関連サイト
1.東京芸術大学(※公式サイト)
2.バッハ無伴奏ソナタ/無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(※ウィキペディア)